『猫と五つ目の季節』ミュージシャンと猫の愛の話


本書はミュージシャンである筆者と愛猫「ポチ」の13年間を綴った自伝的小説。

BOOK1

デビューするチャンスをつかみ、プロのミュージシャンとして活動を始めますが、ミュージシャンといえども利益や売上目標とは無縁ではなく、アルバムを2枚出したところでレコード会社との契約は終了してしまいます。

ポチを引き取ったのはその後。まずペット可の物件に引っ越し、グッズをそろえるところから始まって、体調が不安定なポチに一喜一憂しならがらの暮らし。ポチはやがて筆者の創作の源「音楽の女神」になっていく。

インディーズで音楽活動を続けることを決め、他の歌手やCMへの楽曲提供コンペ(っていうのがあるんですね)にも応募を始めます。でも全戦全敗。その理由にちょっと笑ってしまいました。

「山田くんの歌はちょっと偏差値が高すぎるんだよね、それに、猫が登場しすぎる」

猫と暮らすにつれて、猫の面倒を見てくれたり、相談に乗ってくれる猫仲間が増えていきます。自身の病気や地方での仕事など、不安なときにちょっと猫の面倒を見てもらえる人がいるのはうらやましい。

「ポチの子守歌」

そして、やっぱり訪れてしまう別れの時。病むポチに寄り添いながら、筆者が作った曲があります。

 

猫を看病して見送ったことがある人なら、自分の経験と重ねずにはいられないでしょう。

昔から筆者が「GOMES THE HITMAN」というバンドの人だ、という認識はあったのですが、なにせ「ゴメス」で「ヒットマン」という強面な音の響きで、聴いたことはありませんでした。

なのにこの優しさ、やわらかさ。ライブにも行ってみたいけど「ポチの子守歌」を歌われたら絶対泣いてしまうなあ……。

本として買った甲斐がある装丁

この本は装丁も素晴らしいと思いました。カバー表1も可愛いですが、表4もこんなに可愛い。

猫と五つ目の季節 表4
ひょっこり。

カバーを外してまたびっくり。

猫と五つ目の季節 表紙
三毛猫だ!

電子書籍や図書館で借りた本じゃ、表紙の素晴らしさは知ることができません。久しぶりに「本」として手元に置いておきたい、買って良かったなと思える本でした。

来週、「ちよだ猫まつり2016」でミニライブをされるそうですよ。

猫と五つ目の季節 [ 山田稔明 ]

価格:1,404円
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